阿蘇ひぐらし通信

庭園鉄道「阿蘇ひぐらし鉄道」のこと、また懐かしい駅の写真も紹介します

踏切警報機がよみがえる

 10年くらい前に作った踏切警報機が、ガレージの隅に放置されていた。ガレージを片付ける時に、部屋にもってきた。支柱が折れたりして、色褪せほこりを被っていた。でも捨てるのは惜しい。何とか直そうと考えた。

 弁当箱の中に入った回路を調べると、警報機の点滅は大丈夫だが音は雑音がひどく使い物にならないことがわかった。

 まずは警戒色のパイプを新品に交換し、ライトをつなぐ横向きのパイプの取り付け方を変更した。前のものは、縦の太いパイプに穴を空けて、そこに横向きの細いパイプを通す構造だった(実物はそうなっている)。その部分が弱くなって、縦の太いパイプが割れたのだった。

 全体的に塗装をし直して、薄汚れた踏切警報機がきれいによみがえった。配線をすると、左右のライトが点滅する。

 

 音に関してはどこが悪いかわからないので、ブレッドボードに一から過去のものと同じように回路を作り直した。昔作ったものだから分からなくて、残っていた記録と、ネットで調べた情報から何とか回路を解読した。

 踏切音の入ったIC(HK637-2)を使っている。その警報機の音は、トリガーのパルスを与えると、鳴り始めてパルスを切っても数秒間(約7秒)鳴り続ける。(正確にいうと、7秒間鳴るのを繰り返していて、途中でトリガーを切ってもその7秒の終わりまでなり続ける)

 そのため以前作った時には、ライトの点滅は終わっても、音が鳴り続けるという不都合があった。今回、直すのだからその点が改良できればいいなと思った。

 10年前はマイコンを始めたばかりで、PICのマイコンを使っている。今では、書き込まれたプログラムもよくわからないし、今更書き換えたりするのも、その道具を探すのも億劫である。

 運良く新しくブレッドボードにつくった回路は、雑音もなくカンカンときれいな音がした。音源のICとアンプのICやスピーカーは元のものを使ったのだけれど。その他は新しくした。ボリュームを交換したのが良かったのかもしれない。

 何とか音がすぐ止まるようにできないかと考えて、試みたがダメだった。私が、ちゃんとした電子回路の知識がないからだと思う。マイコンっから、on/offの信号(+の電圧/0V)が出るけれど、それを音のon/offに変える方法がわからない。音は直流ではなく交流(?)みたいなものだから。

 音の出る回路の線を物理的に切れば音は止まるが、それに相当するやり方がわからない。ひょっとすると、マイコンの信号を使って回路を切ることはできないのではないか。

 リレーやフォトカプラを使えばいいと思いついて、フォトカプラを試してみた。一応音は止まったが、それでも切ったはずなのに小さな音がする。無視できないくらい大きい。なぜだろう。音源のICからアンプまでのいろいろな場所(コンデンサが2つ入っている)にフォトカプラを入れてみたのだが、どこでもあまり変わらないようだ。

 その後、テスト用のスイッチは2回路2接点のものが使ってあるのに気づいて、仕方なくその空いた接点を使って、(ライトと同時に)音がすぐ止まるようにした。でもこれでは、列車を感知して警報機が働く場合には使えないが。

 それはまた次の段階である。前回作った赤外線を使った装置は、屋外では雨に濡れて壊れやすかったので、どちらにしろ新たに考える必要がある。

 今回は、壊れていた踏切警報機を動くようにしただけで、満足しよう。線路の横に設置して、時々スイッチを入れて鳴らすだけでも悪くはない。回路の入った装置をどこに置くか(雨にあまり当たらないところ)は問題であるが。

 

 今、新たに作るならもっと高機能マイコン、アルディーノとかラズパイを使えば、音源も自由になるし、上の問題も起こらないだろう。また、列車のセンサーとの接続も自由になるし、気が向いたら考えてみたい。(でも、同じものを作ってもなあ)

阿蘇ひぐらし鉄道 まほろば線 2023年7月1日