「光の芸術家 ゆるかわふうの世界」展
少し以前だが、神戸ファッション美術館で「光の芸術家 ゆるかわふうの世界」展を見た。
青い画面に、鳥や少女や鯨や熊が描かれている。予備知識なしで見に行ったので、どうやって作品が作られているのか知らなかった。
しばらく行くと、大きな白熊の作品があって、照明の光が、前からと後ろからとが、時間をおいて交互に変わるようになっていた。それを見て初めて、作品がどうやって作られているか分かった。
建材用の青いスチロール板に白熊の形を彫る。板の背後から光を当てていたのだ。彫る深さによって陰影ができる。深く掘ったところは明るくなり、彫らなかったり、浅く掘ったところは暗くなる。その深さの違いだけで、このような面白い絵ができるのだった。なるほどと納得した。なかなかの発明である。
切子と同じ原理かもしれない。ガラスの表面を青く着色し、それに模様を彫る。彫れば無色になるし彫らなければ青いままだ。
「光の芸術家 ゆるかわふうの世界」 神戸ファッション美術館
神戸市東灘区 2022年3月11日