黒い煙が出ていた
煙が出ています.SLの煙でしょうか?
いいえ,阿蘇中岳の噴煙です.雨が止んだので登山道を草千里のところまで行ってみました.昨年末から活動が活発になって,火山灰が降ったりしているようです.
時々しか阿蘇に来ないので,私はこのような黒い煙が出ているのは初めても見ました.友達の話では,麓でもどーんという音が聞こえることがあるというので,どんな様子かここまで来てみたのですが.今は音はしていません.
漱石の「二百十日」の中に阿蘇の噴火の音を,「地の底から・・・」と書いてあったように思ったので,検索してみたらちょっと記憶と違っていました.*
焦げ臭いような臭いもしますが,これは噴煙のにおいではなく気のせいでしょう.いや,気のせいではなくて,野焼きの燃えかすのにおいなのでしょう.3月半ばですから,阿蘇の草原の野焼きも終わったところです.
写真の撮り方によっては,このように車の直ぐ近くで煙が上がっているようにも見えます.この場所は,火口から3kmくらい離れています.確か,御岳で被害があったのは火口から1kmくらいの範囲だったように思いますから,まあ安全なのでしょう.
草千里より阿蘇中岳を望む
草千里より外輪山を望む 熊本県南阿蘇村,阿蘇市 2015年3月20日
*・・・百里の底から沸き騰る濃いものが渦を捲き、渦を捲いて、幾百噸の量とも知れず立ち上がる。その幾百噸の煙りの一分子がことごとく震動して爆発するかと思わるるほどの音が、遠い遠い奥の方から、濃いものと共に頭の上へ躍り上がって来る。( 「二百十日」 夏目漱石)