阿蘇ひぐらし通信

庭園鉄道「阿蘇ひぐらし鉄道」のこと、また懐かしい駅の写真も紹介します

机の上の小さなレイアウト

 「机の上の小さな鉄道レイアウト作り」という本を見つけた(技術評論社、2016)。池田邦彦という名前に見覚えがあると思ったら、以前に興味深く読んだ「カレチ」という漫画の作者だった。

 このレイアウト作りの本に触発されて、小さな小さなレイアウトを作り始めた。本の通りに、25cm×25cmの広さにNゲージの線路を敷いた。Nゲージではなく、HOナローである。本にも書いてあるように、軽便鉄道が小スペースに似合う。

 本の例とは別の建物にしたが、とりあえず完成させることが大事なので、シーナリーはほぼ本の通りにしようと思う。建物は以前にここに紹介した「山本種苗店」である。スチロール板を貼り合わせて地形の高低を作り、その上にプラスターを塗った。

 車両はミニトレインズ社(ドイツ)のディーゼル機関車と貨車を購入した。電池をボードの下に入れてスイッチでON/OFFできるようにした。これも本の通りである。速度調節も方向転換もできないがそれも構わない。電池は2本にしたが、ゆっくり走るのがいい。

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 本には、なるほどと感心することがいくつも書かれていた。以下に2点を紹介する。

・これまで鉄道模型の専門雑誌などで紹介されてきた「コンパクト」で「低予算」のレイアウトが、この趣味に親しんだことのない人にとっては必ずしも、コンパクトでも低予算でもない、という事実です(はじめに p.2)。

この本のレイアウトは1万円でできると書いてあります。車両は除いてですが。私の場合、写真の車両は2万円ほどしました。

小さなレイアウトを売ろうとするとき、作った労力と材料費を考えて値段を付けると、鉄道模型を知らない人にはべらぼうに高い値段になる。知っている人は、多くは自分で作ろうと思っていて買う可能性が低いので、レイアウトを売るのは難しいことだと思う。私もそう感じていたのだが、このようにはっきり書いてあるのを初めて見た。外部の人の視点を知っていることも重要だと思う。

・ストレスなく楽しく作れ、完成後のメンテナンスに労力を要することもなく、・・・この卓上レイアウトはかなりの優れものだと思います。もっと大きいレイアウトを作るための、手間、費用、時間とスペースに見合うだけの楽しみも増えるかどうか。苦痛が上回ってしまうケースが多いのではないかと思います(おわりに p.126)。

これを読んで、私は今まで、レイアウトはこうでなければという思い込みがあったと思う。趣味なのだからもっと柔軟に考えて、苦痛ではなく楽しみが増える方向を考えるべきだったと思った。自分が楽しむことが目的で、人に感心してもらうことが目的ではないのだから。

 

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 プラスターの作業が終わったので、次は地面に色を塗る。その後は、少しずつ楽しんで地道にやっていきたい。

 机上の小レイアウト(HOナロー) 2021年5月30日