自然会話ロボットを作る(2)
ロボットを人に見せる機会がありました.おおむね好評です.今は机の上に乗っています.
もし,全然こういったものを作ったことのない人が作ろうとしたら,どういった知識が必要かを書いておこうと思います.なぜかというと,以前私が全然知らない分野で何かを作ろうと思ったとき,そういった情報が不足していると感じたからです.
このロボットの場合,本があるのでその通りに作っていけばいいのですから,何も知らない誰にでもできると言えそうです.それでも,ある程度の知識や経験は必要だと思います.
何が必要かですが,
(1)プログラムの経験:何かの言語(例えばC)でプログラムを書いたことがある
(2)Linuxの「リ」の字くらい知っている
(3)ちょっとした工作をしたことがある(穴あけのやハンダ付けの道具をもっている)
そんなところかなと思います.
もちろん,他にパソコンやインターネット環境は必要ですが,それのない人は少ないでしょう.
私の場合は,プログラムは書いたことがあるし,鉄道模型を作っているので(3)の条件も満たすので,割と簡単に作ることができました.次の2冊の本を買って参照しました.
・アルディーノをはじめよう(第3版),マッシモ・バンジ他,オライリー・ジャパン,2015
・Pythonの教科書,クジラ飛行机,マイナビ出版,2016
前者は,ロボットに使うマイコンの1つがアルディーノなので.また後者は,ラズベリーパイで使う言語がPython(パイソン)で,私は名前さえ知らなかったので,一応ざっと半分ほど目を通しました.
話は変わりますが,前者の本はとてもいい.簡単な回路を作りながら初めての人にも分かりやすく,興味をもって読めるように書いてあります.アルディーノの魅力が伝わってきます.この種の本で,こういう魅力的な本は珍しいです.もっと言えば,翻訳ではなく日本の本ではとても稀です(これは翻訳書です).こういう本を書きたいものです.
アルディーノが,電子工作をしたことのないアーティストのためのマイコンという位置づけというのもこの本があってのことでしょう.