阿蘇ひぐらし通信

庭園鉄道「阿蘇ひぐらし鉄道」のこと、また懐かしい駅の写真も紹介します

一文字の駅,鎧(よろい)駅

 宮本輝の小説にあった印象的な駅である.季節は冬.母親(?)を探しに来た主人公は,迷った末,駅から港へ急な坂道を下っていく.高台の駅のホームでは,風が吹いて寒い.そこで列車を待っている.小説の題名もあやふやだが,「海岸列車」だったか.

 行ってみると駅舎はトイレの工事中だった.ホームに出てみると向こう側に海が少し見える.地下道を通って反対側のホームに行ってみると,すぐ下に小さな港が見えた.小説とは違って,夏の強い陽射しで透明な緑色の,穏やかな海だった.

 海側のホームの線路は取り外されていて,今は列車の交換ができない.止まる列車も,1日に上下それぞれ9本ずつしかないようだ.西隣の駅は,有名な餘部(あまるべ)である.

 駅名が一文字というのは,ちょっと他に思いつかないので(津くらいしか),珍しいのかなと思ったけれどネットで見るとたくさんあった.

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鎧(よろい)駅 山陰本線 兵庫県香美町香住 2014年7月21日